女の涙

私見

このニュース、衝撃的だった…

東京医科大学の受験生差別に「違法」判決 あらゆる場の女性差別の警鐘に | AERA dot. (アエラドット)
東京医科大学が女子や浪人生を差別していた不正入試問題で、東京地裁判決は、不利益を被った受験生に受験料などを返還するよう大学側に命じた。今回の判決は、入試以外のあらゆる場での女性差別に警鐘を鳴らすも…


確かに入学試験はフェアではなかったのかもしれない。そもそもは某男子生徒の点数調整がきっかけだったし。
それにしても受験料返済って…なんだかなぁ。私立医大の経営の大変さを思うと「こんなことして東京医大がなくなったり、在校生にさらに負担がかかるのではないかしら」と気が重くなる。
さて、色々考えているうちに、私がFacebookに2019年8月31日に投稿していた記事を思い出したので引用しようと思う。


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高校での下宿生活、3年間テレビをほとんど見ませんでした。情報源は新聞のみで、どうしてもタイムラグがありました。そんな日々の中で高校二年生の時に男友達に「あの『女の涙』問題に関する川口大臣の発言、面白かったよな。お前もあんなことが言えるようになれよ。」と言われました。


咄嗟に何のことかわからなかったのですが、かいつまんで説明するとこんな経緯でした。


2002年1月、田中眞紀子外相(当時)が小泉純一郎総理(当時)に更迭されました。その前後のゴタゴタの際に田中外相が涙を流したことについて小泉総理が「涙は女性の最大の武器だっていうからね。泣かれると、もう男は太刀打ちできないでしょう」と発言したことに対して野党が大バッシング、抗議文を出したりする騒ぎになりました。のみならず、参議院の予算委員会で質問に立った野党議員が「女性蔑視ではないか」と小泉総理に見解を質し、さらに出席していた4人の女性閣僚にも意見を求めました。 

私は「この野党議員、いやらしいな」と不快に感じました。女性ならこの発言に反発するだろうから閣内の結束を乱したい、もしくは問題ないとすれば「小泉の言いなり」などど批判するつもりだったのでしょう。
しかしそこは、女性で大臣になるほどの方々、予定外のアドリブなのに非常に上手に対応されました。4人とも素晴らしかったので、そのまま書いてみます。


森山真弓法務大臣(当時)「男性に泣かれると女性はとても弱い。お互いさまではないでしょうか」


遠山敦子文部科学大臣(当時)「(小泉総理が)感想をもとめられて率直にお話になるのは、ひとつの人格の魅力」


扇千景国土交通大臣(当時)「涙は宝石。私は堂々と泣こうと思っています」


川口順子環境大臣(当時)「素晴らしい男性の前で涙を流して、それは女性の武器だと一度言われてみたい」


か…かっこいい♡♡♡

なにそのユーモアのセンスの良さ!誰も批判しない言い回し!すごい女性だな!!!
男友達からその話を聞いた途端、強烈に私の中で印象に残った川口順子氏。その後、外務大臣を務めたあとに国会議員になるという変わった経歴を辿り、今は政界を引退されています。
いつか読もうと買っていた著書を、やっと読み終えたのでホクホクです。若い頃に憧れだった存在って、いつまでも輝いていますね。

涙は女の武器じゃない より子流「しなやか激闘録」 https://www.amazon.co.jp/dp/4093897042/ref=cm_sw_r_cp_api_i_EMNyEbW37ZQBH


さて本著の中では背筋がビシッと伸びる言葉がたくさんあると同時に、「国会の場であんなに堂々とした発言をなさったのに…」と驚くほど幼少期は引っ込み思案だったなどのエピソードも。「女性一人では何もできないけど、三人集まると強い」など面白かったです。


最近、医学部入試の女性差別の問題等に絡めて「女性だから差別されたことはあるか」と聞かれる機会が増えました。いつも答えにくいなと思っていましたが、これに関しても非常にしっくりくることが書かれていたので引用します。


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「女性だからといって差別されませんでした?」と以前よく聞かれました。この答えはけっこう難しい。人間は「私はもっと能力があるはず」とか、「評価されてない」と感ずることがよくあるけれど、それが自分の能力を客観的に見ていないためなのか、ひょっとして女性であるためなのか、わからないからです。私はそういうとき、だいたい「自分の能力のせいだ」と思ってきました。外れていないと思います。それに、あまりこの点にこだわってみても意味がない。評価されなかったと思ったら、研鑽や経験を積んで次に備えるだけ。

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引用おわり。


そう、悔しい経験に執着しても仕方ないことがある。自分が納得できる結末は、自力で手にするしかない。


冒頭のニュースの裁判に参加した女性たちは、受験料を返してもらうのはその人達の自由だからもう何も言わないけれど、たとえ差別されても認められるくらいの実力をつけて次の闘いに挑めるよう、しっかり努力をしてほしい。そうじゃなきゃ、いつまでも「だから女は」って後ろ指をさされてしまう。
男性は「男だから差別された」なんて言わないし、言えないもの。それが覚悟の差として出てしまうのかと、怖くなる時がある。

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