今日はずっと診察室を換気していたら、もう寒くて寒くて…「寒すぎる!無理!換気禁止!」と途中から窓を閉めていました。コロナ予防の換気で風邪を引いたら本末転倒じゃないか!
スースーすっ!!(←おもむろに佐賀弁。隙間風で冷える感じ。)
くーひやか!!(←めちゃくちゃ寒い!)
ところで「私は心療内科医だったっけ?」と思うほどに、次から次に心が病んでいる方が受診されます。「コロナに感染するのが怖くて外出できません。年寄りはリスクが高いのでしょう?…ずっと家から出ていません」と涙ながらに語る方の多いこと!でも病院は受診してくれるのね♡
「冬は風邪もインフルエンザも増えますよ。寒いし乾燥しますからね。コロナの感染予防だって、それと一緒ですよ。手洗いとうがいをして、人混みを避ける。それだけです。何がそんなに気になるのですか?」
「だって毎日が不安で不安で…。もうイヤです。こんなの終わりはくるのでしょうか。」
「大丈夫、終わりは来ます。私の中ではとっくに終わっているくらいです。
いいですか、その不安の解決策を伝授しましょう。
まず、テレビを見ないこと。怖くなるだけです。
次に、明るい色の服を着て外出すること。今日のお召し物は…よく言えばシック、悪く言えば地味ですね。目立つ服を着ないと高齢者は特に交通事故に遭う確率が増えますよ。車社会ではコロナよりよほど危険です。小物でもいいので派手な色のものを選んでください。
そして、明るくて綺麗なモノをみること。美術館でも行かれたらいかがですか。綺麗な絵や彫刻を見ると、私は心が高揚しますよ。夢中になって楽しいモノを見ているときは、不安なんて忘れます。
それから、太陽が出ている時間に出歩くこと。日照時間に反比例して鬱病は増えますからね。ラテン系の鬱病なんていないでしょ。(いるかもしれないけれど)
以上です。これであなたの不安は終わります。」
と一気に喋ったら、狐につままれたような顔をされて
「美術館に行くのも感染しそうで怖い!」
とおっしゃるので
「あぁ…うちの病院にも絵はたくさんありますよ。ちょっと行きましょうか。無料ですから!」
と診察室を出て、色とりどりの絵をご覧いただきました。
すると「あら可愛い絵。でも彫刻は無いのね!」とおっしゃるので「創始者の胸像はありますよ。彫刻は美術館の周りにたくさんあるじゃないですか。佐賀ではそうそう人混みになりませんから、安心してお散歩なさったら。」と言うとちょっと笑顔が出てきました。
随分失礼な対応をしてしまったかな…と思いましたが「ありがとうございました。また来月カウンセリングに参ります」と帰って行かれました。おや?いつの間にかカウンセラーになったのかな?
そして保育園に迎えに行った子どもの唇が真っ青になっていました。
風邪ひかんごとせんばね!!(←風邪を引かないようにしないとね)
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