姓が変わることが結婚へのハードルになると言うのは私だけではないだろう。少子化の現在、姓を守り抜く事はとても大変である。子供が1人しかいない家庭同士とか、女の子しかいない家とか、どちらの姓を残すかで、私もここには書けない位葛藤した。
それでは夫婦別姓に賛成かと言うと、なんかそれも違うなと思う。夫婦別姓で、子供も別姓で、婚姻届に印鑑も必要無くて、面倒な作業は無くて、思いついた時にインターネットで婚姻完了と言う「夫婦別姓デジタル婚」には抵抗があるのだ。
だって私が思い描いていた結婚とまるで違う。結婚は楽しいことばかりではなくて、自分の家だけでなく相手の家を背負うことになる、責任重大で大変なことである。だからこそめんどくさい儀式のような作業をする過程で「やっぱり私無理かも」と思えば結婚しないと言う選択肢もあっていいはずなのだ。
夫婦別姓デジタル婚により、結婚する人は増えるかもしれない。でも確実に離婚する人も増えると思う。
インターネットでポチって離婚できるなら、私が経験したような、血を吐くような辛い話し合いも行わずに済むかもしれないし、親権や養育権もポチっと押せばいいだけの話になる。役所に手続きを出すのに人目を気にすることもなければ、手続きのために仕事を休むとか、相手のスケジュールを合わせる必要もない。
真剣な結婚が増えることは歓迎するが、偽装結婚なども増えるのではないかという危険性は常に考えておいたほうがいいと思う。そしてそれを利用した詐欺も横行すると思う。
私のように家の姓を守らなければいけない人とか、国家資格を持っているから通称では働けないんじゃないかと思っている人にお伝えしたいのだが、国家資格で働いている私のような職業でも、旧姓で働き続ける事は可能である。もともと結婚して姓が変われば国家資格の登録変更するのと同じように「戸籍上は姓が変わったが仕事上は旧姓を利用する」と言う届け出をすればいいだけの話である。
井上政典先生のブログにとても共感したのでシェア。
よく結婚は「タイミングと勢い」と言うし、私もそれは否定しないが、勢いだけではできないように、慎重に時間がかかる工程も残しておくことが必要だと思う。行政上の不要なハンコ文化を撤廃することには賛成だが、婚姻届くらい気合を入れて捺印する文化は残してほしいと思う。
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