妊娠高血圧

ハイリスク妊娠

菅義偉総裁の誕生、誠におめでとうございます。菅さんが広く有名になったきっかけは「令和おじさん」だそうですが、私も一年前に菅さんの写真をお借りして、こんな報告をいたしました。

令和元年9月2日4時21分に男の子を出産しました。在胎37週1日で2110グラムと小さめのため、しばらくNICUに入院ですが、母子ともに元気です。

長女と次女が3キロ超えだったので小さく感じましたが、三女(706グラム)の3倍と思えば大きいような…、同じ我が子でも振れ幅が大きいなと思います(笑)

名前は「正紀(まさき)」であります。どうぞよろしくお願いします。

2019年9月2日のFacebookより

私はこのブログの中でハイリスク妊娠について一生懸命綴ってきましたが、その内容は主に三女妊娠時の双胎間輸血症候群と低出生体重児についてです。ですが、私は長男の時もハイリスク妊娠を経験しました。ブログでは書いていなかったので、改めて書いてみようかと思います。

長男の妊娠中は、三人の育児と仕事をしながらで、しかも妊娠中が猛暑でとてもきつかったものの、妊娠経過は極めて順調で産休に入るギリギリまで働いていました。そして産休に入ると同時に船で大阪へ。楽しく旅行している最中に身体に異変が起きました。

全身浮腫んで足がパンパン、頭が痛い、とにかくきつくて動けない…

妊婦健診で体重が一週間で3kg増え、収縮期血圧が160mmHgを越えて、産婦人科で「いままで優等生だったのに、どうしちゃったの!?」と驚かれ、三女の妊娠中にお世話になった周産期母子センターのある病院に転院になりました。その時の記事がこれ。

昨日まさにこんな展開になって今日から入院しています。ただ私は「えっ?無理無理無理無理!三人娘の子守の手配ができるまで、私は断固入院しません!というか、できません!!」と抵抗し「じゃ、明日からね」と猶予をいただきましたが…。

家族を始め周りの人に泣きつき、今日から入院しました。支えてくれる人がいるのは本当に有難いです。苦手な安静を頑張ります!!

病院に着くなり、看護師さんに車椅子に乗せられ「お久しぶりねぇ!お子さん元気?」と声をかけられ(三女を2年半前に出産したとき以来の再入院)可愛いドクターとナース達に上げ膳据え膳でお世話になっております。

娘達は心配だけど、私がいないならいないで、楽しくやっているのかも…「私がいなきゃダメ!」って思い込みかもしれない…みんな意外とタフ!頼もしい!!

病状が不安定なので多くは語れませんが、患者(私)の仕事は安静なので、とにかくもう寝ようと思います。おやすみなさい!!

2019年8月24日のFacebookより
コウノドリって妊娠中に読むとリアルすぎて怖い

これを投稿しながら頭の中は不安でいっぱいでした。

妊娠高血圧は、昔は妊娠中毒症とも呼んでいましたが、妊娠時に高血圧を発症すること。

重症(収縮期160 mmHg以上、拡張期110mmHg以上)になるとお母さんには血圧上昇、蛋白尿に加えてけいれん発作(子癇)、脳出血、肝臓や腎臓の機能障害、肝機能障害に溶血と血小板減少を伴うHELLP症候群などを引き起こすことがあります。また赤ちゃんの発育が悪くなったり(胎児発育不全)、胎盤が子宮の壁からはがれて赤ちゃんに酸素が届かなくなり(常位胎盤早期剥離)、赤ちゃんの状態が悪くなり(胎児機能不全)、場合によっては赤ちゃんが亡くなってしまう(胎児死亡)ことがあるなど、妊娠高血圧症候群ではお母さんと赤ちゃん共に大変危険な状態となることがあります。

http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=6

産後の病理検査などでわかったことですが、私の場合は胎盤梗塞を起こして血流が滞り、無理に血液を流そうとして血圧が上がっていたことがわかりました。それでも胎児に血液が十分に行き渡らず、私の体重は増えるのに胎児は成長しないというジレンマのような状態になっていました。主治医の指示に従ってひたすら安静の日々でした。

安静入院中で一日に千歩くらいしか歩いていません…。病院食を食べて、シャワーとトイレ以外は寝ています。それだけで一週間前から5キロ落ちて血圧も下がりました。

「安静って大事ね、腎臓に負担かけて浮腫んでいたのね。」と実感した次第です。

昨日の夜中、けっこうお腹が張っていたので「痛い!陣痛きたかも!」とナースコールしたらモニターをつけながら看護師さんが「今からお産になったら、誰か立ち会ってくれる?」と聞かれて

「今日は…無理かなぁ…。冠水しているし(注※昨年の佐賀豪雨の時です)、夫に連絡して新幹線で朝一番で来てもらったって10時間はかかるし、誰も来れないと思います。」と話していたら、すーっと張りが引きました。

「あれ?何だったの?」という感じでしたが、まぁ空気を読んだのでしょう(笑)

2019年8月29日のFacebookより

それから程なくして、9月2日に無事に長男は誕生しました。陣痛がきたのが夜中で、誰も立ち会えなかったけれど「無事に生まれて良かった!!」と、一人で喜びを噛みしめました。

私に限らず、妊娠中は何が起こるかわかりません。周りに元気そうな妊婦がいても、油断してはいけません。そして、第二子、第三子…を妊娠中の妊婦がいる家族は、家事だけではなく、保育園や学校の準備も、できるようにシミュレーションしておかないと、本当に焦ると思います。私は3週間の入院でしたが、全面的にサポートしてくれた母はげっそりしていました。場合によっては入院が数ヶ月に及ぶこともありますから、ハイリスク妊娠は長期戦です。

ところで菅義偉総裁は不妊治療の保険適用についても言及しました。不妊治療による妊娠はハイリスク妊娠になる可能性が高いので、ぜひ広い視点でサポートしてくださるのではないかと期待しております。

菅氏、不妊治療の保険適用「早急に進める」 - 日本経済新聞
菅義偉官房長官は9日午前の記者会見で、不妊治療への保険適用の実現に改めて意欲を示した。自民党総裁選に勝利した場合の対応について「その立場になったら早急に進める必要がある」と述べた。保険適用は「少子化社会

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