HPVワクチン、いつから打つ?

HPV(子宮頸がん)ワクチン

最近HPVワクチンの対象者から「HPVワクチンって打ったほうがいいのでしょうか」という相談をいただきました。

私は昨年9月に下記の記事を新聞に寄稿しましたが、それから少しずつ状況は変化しています。

9価ワクチンが定期接種に!

令和5年4月から定期接種(キャッチアップ接種も含む)で打てるHPVワクチンは、2価と4価に加えて9価が追加されました。

「◯価」とはワクチンで感染を予防できるワクチンの種類の数であり、数が多いほど効果的と言えます。今までは9価のワクチンは自費接種で非常に高価なものでした(当院で93000円)。しかし9価こそが世界のスタンダードです。やっと日本も世界レベルになったと感慨深いです!!

4月からはシルガードも定期接種へ!対象者は無料で接種できます!

だから私は娘達にどのワクチンを打つかと聞かれたら迷いなく「9価!」と断言しています。

ちなみに9価のワクチンは2価と4価に比べて新しいワクチンなので現在全数調査の対象となっていますが、これは見直しの動きがあるそうです。4月から症例数が増えるでしょうから、ぜひそれまでに終わってほしいです!!


違う種類のワクチンの交互接種は認められていない(変わる可能性あり)

HPVワクチンは3回接種するものですが、3回とも同じワクチンを使うことが推奨されています。だから2価や4価を接種している人が2回目や3回目で「9価を打ちたい」と言っても打てない可能性があります。できれば9価を打ちたいと考えると、打ち始めを今年の4月以降にした方がいいのか?と迷うところではあると思います。

ただこれは見直しの動きもあるので、今後変更になる可能性は十分にあり、引き続き注目しています。

9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について
9価HPVワクチン(シルガード9)の情報をまとめたページです。

HPVワクチンは1回だけ接種しても効果が期待できる

あまり日本では報道されていないことですが、日本国内ではHPVワクチンを3回接種を推奨されていますが、WHOは「1回接種でも3回接種と同程度の効果が期待できる」としています。

1回のHPVワクチン接種でも子宮頸がん予防に有効 ー 世界保健機関(WHO)
子宮頸がんを予防するには、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの1回の接種で十分であると、世界保健機関(WHO)の専門家グループが述べた。  現在、2回または3回の接種が推奨されているが、先週開催された予防接種に関する会議で専門家の戦略

私個人としては、これはもっと報道した方が良いと思います。小学6年生〜高校1年生ってとても忙しい時期だから、とりあえず1回でも打てば効果があるなら、長期休みの時期にキャンペーンをしたりしたら、接種率が上がるのではないかな?と思います。


そんなわけで「いつからHPVワクチンを打つべきか」については「9価にこだわるなら4月まで待つ! 4価でいいや、はよ打ち始めたいならば今すぐ打つ!」というところでしょうか。

迷う人は個人的にご連絡ください(^^)

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