一期一会の性教育

性教育

生理についてのオンラインセミナーを開催しました!

2022年12月29日の佐賀新聞より

この企画はニットの今西幸希さんが考えてくださいました。

最初に今西さんから「生理のセミナーをやってもらえないか」という相談をされた時に「なんで生理のセミナーをしたいと思ったの?あなた、生理痛がひどいの?」という、私のセクハラまがいの質問にも一つ一つ丁寧に応えてくれる誠実な方でした。ご自身は性教育に熱心な学校で教育を受けており、それがとても役に立っているから他の方にも充実した性教育を広めたいという、とても熱い想いを聞いているうちに私もノリノリに。

「生理が来るといつ妊娠してもおかしくないからさ、避妊についても教えた方が良いよね?」「生理用品とか避妊具とか目の前で使って見せてもいい?」「こういう図を探して欲しい」というような私の無茶振りにも精一杯応えていただきました。

また「ここまでやると話を広げすぎ?ここまで話す必要もないかな」と一瞬迷ったけれど、今回聞きに来てくれた人がもう一度私の話を聞いてくれる保証はないので、今回のチャンスを最大限に生かそうとてんこ盛りな内容になりました。打ち合わせ段階で二人で「あーでもない、こーでもない」と話し合いながら作り上げていきました。伝えたいことは山ほどあるけれど、二人で話し合って10個に絞りました。


それぞれの項目で1時間くらい話せちゃうくらいのボリュームなのに、全部話して制限時間45分間…リハーサルで1時間越えてしまい「やばいなこれ。時間オーバーやないか?」と頭を抱えたけれど、直前に今西さんに「いつも打ち合わせの時に私に話すみたいにガンガン話してください!」と言われてちょっと気が楽になりました(^^)

このうち⑤の「生理が起きたらどうしたら良い?」では、生理用品の中からナプキンとタンポンと月経カップを取り上げ、実際にセミナーの中で使い方を説明しました。とにかくお茶に濁さず具体的に話す!なんとなくでもイメージが湧きますように!

ナプキンはマメに交換、決してトイレに流さない!血液が見えないように捨てること!タンポンや月経カップは8時間以上入れっぱなしはダメ!トイレを汚したら掃除すること。下着や寝具は汚したら自分で洗うこと。女の子は血液汚れがあるけど、男の子だって夢精とかあるから自分で洗う習慣をつけなさい。これは躾です!!!


そして⑧の「生理っていつ止まるの?」では生理が止まる理由の一つとして妊娠を挙げ、妊娠をするには性交が必要だと説明しました。さらに妊娠と性感染症を防ぐためにコンドームを使うことの説明と、実際にバナナにコンドームを装着して捨てるところまで説明しました。

大人の女性でも「コンドームを買ったことがない」「コンドームを付けたことがない」と言う人もいますが、自分の身を守るためにぜひ!!コンドームなんて一箱500円くらいから売っています。でも子どもには高く感じたりするから、親が買ってあげたら?と思います。自分の子とパートナーを守るためですから!

ちなみに日本は性教育が消極的で、インターネットでも卑猥なイラストばかりが出てきます。海外では性教育が盛んで、教科書も美しいイラストで彩られているのが羨ましい限りです。でもスライドを作る上で、美しいイラストを発信しているサイトをいくつか見つけたので紹介します。他の方が性教育する際にも役立つと思います。

性教育いらすと - 無料イラスト素材集
「あったらいいな」が集まった、日本で一番性教育に特化した無料イラスト素材集サイト。避妊具・性感染症・生理・LGBTQ+・産婦人科・赤ちゃんなどのイラストを取り揃えています。一部医療監修済。
生理(月経)と女性ホルモンの仕組み。毎月どうして出血するの?
生理(月経)の仕組みってご存知ですか?PMSや生理痛で悩んでいる方は特に知ってほしい。生理の仕組みを理解して、なぜ出血をするのかが分かると、辛いときに自分のカラダと心の向きあい方が変わってくると思います。生理は面倒くさいものではなく愛しく思えるように。

ちなみに私は「性交は子作りの行為です」と断言したのだけれど、感想のアンケートを読んでいたら「子作りの行為なのになぜ避妊?」と納得がいかない様子で子どもに聞かれたとのこと。そこでお母様が「愛情表現の手段でもあるからね」という素晴らしい説明を補足してくださったそうで感動しました。

またzoom参加者より「小学生の息子がSEXしたくないと言っている。気持ち悪く感じられると」と言われて「やらなきゃいけないことではない。やりたくなったときにやればいいこと」と話しました。

参加者から「小学生には説明が難し過ぎた」という指摘も相次ぎましたが、内容的にはおそらく初めて聞くことも多く、理解が追いつかなかった可能性は高いです。でも、いずれ知らなければいけないこと。そして、今は理解できなくても、なんとなく一度でも耳にしたことがあれば、他の人に聞いたり自分で調べたりしたときに理解の助けになると考えて、敢えてタブーを設けずに話しました。


自分と他人の安全を守るためにプライベートゾーンの概念を説明しました。「水着で隠れる部分は触らせない、見せない」というのはわかりやすいから子どもに説明するときに良いなと思います。遊びのつもりで下着を下ろして下半身が露出されて傷付いた経験がある人や、悪用されると想像できずに自分の裸体の写真を撮らせてしまうなどの被害は未然に防ぎたいです。


そして「産婦人科は妊婦のためだけのものではない。困ったら気軽に受診しましょう」と言いました。ただ病院受診はお金がかかることなので、家の人との良好な関係がないと受診行動には結びつかないかもしれません。大人がしっかり理解して意識改革していかないといけないと思います。参加者からも「月経前症状がきついけれど、周囲が理解してくれない」と困っている方からも声が挙がりました。生理にまつわる症状は個人差が大きいから、きついときは自分で訴える必要があるし、解決への努力も自分にしかできないものね…。ちなみに私は避妊リング(ミレーナ)を挿入してから生理痛は劇的に減ったので、ホルモン調整をすると一般的な鎮痛薬とは比較にならないほど効く可能性があると実感した次第です。


最後のまとめはこんな感じでしました。生理との付き合い方は自分で模索するものではあるけれど、解決策も色々あるから相談して欲しいなと思います。妊娠の仕方、避け方もしっかり身につけて、自分の目的に応じて使い分けて欲しいと思います。


ちなみに参加者から「子どもに話すきっかけが難しい」という声を多く頂いたのですが、私の場合は絵本を活用しています。

幼稚園~小学校低学年などの小さい子向け

小学校高学年~中学生向け

このあたりの名作を読み聞かせるとか、家の本棚にさりげなく置くとか、子どもも知識をつけたら「これってどうなの?」と疑問も湧いてくるので、話がスムーズにいくかなと思います。ぜひお役立てくださいませ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました