分かっちゃいるけどやめられねぇ

医学ネタ

以前も愛煙家の言い分をブログにまとめたことがありますが…

今回は新聞記事にしてみました(^^)

2023年8月12日佐賀新聞より

愛煙家の言い分 分かっちゃいるけどやめられねぇ

私は医者である以前に嫌煙家だ。タバコは煙たい、臭い、健康被害を挙げればキリが無い。だから喫煙者には、つい厳しい態度をとってしまう。

一方で、愛煙家が羨ましくなることもある。喫煙所で背徳感を共有して仲間意識が芽生えたり、一服で気持ちが切り替えられたり、なんだか楽しそう!

そんな折、私の外来にヘビースモーカーが現れた。無論、私は禁煙の指導をしたが、彼はタバコをやめられない理由を熱く語る。最初は「禁煙できない意思薄弱な人の言い訳なんて…」と聞き流そうとしたが、これがなかなか面白い。我々嫌煙家は愛煙家の気持ちがわからないため、いつも話が平行線だ。だから愛煙家の言葉に耳を傾けてみることにした。

呼吸機能検査で明らかなCOPD(慢性閉塞性肺疾患)で肺年齢はなんと93歳(実年齢は60代)。死亡宣告にも等しいが、彼は飄々としていた。禁煙への挑戦経験は数知れず、禁煙の特効薬『チャンピックス』で3回失敗し「もう家族も諦めている」と哀愁を漂わせていた。動くとキツイのに「一仕事終えて、ホッと一息、庭先でタバコを一服。どれも不可欠な幸せの瞬間だ!」と熱弁を振るう。

「タバコ増税で値段が倍になればやめられる?」と聞くと「タバコ歴50年の私が吸い始めた頃は一箱100円、それが今や580円!6倍だよ?倍増くらいでやめるわけがない!私に言わせりゃ、今の高値になっても吸っている人は本物の愛煙家だ!」

そのうちタバコは金持ちの特権になるのかもしれない。そんな彼に「禁煙する気ある?」と聞いてみたら「ある!でもねぇ…分かっちゃいるけどやめられねぇ〜」とスーダラ節を歌って煙に巻かれた。

我々医師は健康のために禁煙を勧めるが、所詮は助言に過ぎない。「隠れて吸うのがまた格別」とか言われたら、もう何も言わない方が良いのかな?これからも葛藤は続く…

2023年8月12日の佐賀新聞より

タイムリーにこんな記事も見ました

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最近の愛煙家さんはお利口さんというかマナーに配慮してくださる方が多いので、嫌な思いをすることは減りましたが、こういう一部のマナー違反の方が愛煙家のイメージを悪くしていますよね。


ちなみにタバコのマナーについては大人のたばこ養成講座が昔から好き(^^)♡

大人たばこ養成講座 | JTウェブサイト
JTウェブサイトの「大人たばこ養成講座」です。【大人たばこ養成講座】では、大人が大人であるための立居振舞い。喫煙マナーをはじめとする大人のマナーを“お作法”として愉しく紹介しています。

愛煙家にも嫌煙家にも優しい世界でありますように

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