規格外の結婚

好きなこと
夫婦それぞれの形があっていいと思う

私は今まで夫との馴れ初めを、聞かれたら答えていたけれど、自分からは発信してきませんでした。「こんなに個人的なこと、誰も興味ないだろう」と思っていたからです。

がしかし、離婚後すぐに交際を始めたので「離婚した原因はまりちゃんの浮気なの?ダブっていたの?」と聞かれることがあって、そのたびに微妙な気持ちになりました。また、週末婚だと言うと「ご主人とはいつ一緒に住むの?」とよく聞かれますが、毎回説明するのも少々面倒になりました。ちなみに今のところは、一緒に住む予定はありません。

そんなわけで、これを機に、私達夫婦のことを書いてみようかなと思って筆を執りました。お付き合いいただければ幸いです。

私は33歳の時に離婚して、3歳と1歳と0歳の娘を抱えてシングルマザーになりました。離婚する夫婦は皆そうだと思いますが、原因としては色々なことが絡み合っています。それについてはここでは触れません。

私はずっと長い間「私は前夫がいないと生きていけない。子どももまだ小さいし、離婚なんてあり得ない!」と思っていました。しかし突然、前夫が出て行き、別居生活が始まりました。当時、私は三女を出産して2ヶ月くらい経過した頃でしたが、在胎24週5日で出産した三女は超低出生体重児でNICUに入院中で、毎日搾乳と面会のために病院を往復していました。それに加えて長女(3歳)、次女(0歳)のお世話があり、あの頃どうやって生活していたのか思い出せないくらいきつかったです。別居生活開始3ヶ月後くらいで三女が退院し、退院後に在宅酸素療法を開始して文字通り24時間目を離せない状態になりました。

別居生活は私一人で子ども三人の育児をするため、なかなか気が休まりません。でも仏頂面で鎮座する前夫の顔色を伺う必要が無かったから、精神的には楽でした。しばらくして正式に離婚しましたが、幸い手に職があったから経済的に困窮することもなかったので、私の中で再婚は考えていませんでした。

そんな時、私が昔から憧れている女の先輩から「自分の従兄に、子持ちの女性と結婚したがっている人がいるから会ってみないか」と言われました。その先輩から「Kis-My-Ft2の北山宏光くん似のイケメン」と言われたので、二つ返事で会ってみることにしました。大阪在住というのは「遠いな」と気になりましたが、「もし全然気に入らなかったら、遠方在住の方がさくっと断りやすいかも」という気持ちもありました。三女は、その直前に「昼間は酸素を外して良い」という主治医の許可があり、ようやく人に預けられる環境が整ってきた頃でもありました。

一方、彼は「妹のように可愛がっていた後輩が、大変な目に遭っている。支えが必要だから助けて欲しい。」と聞いていたそうです。

紹介というかお見合いの日は、離婚して二ヶ月後、仲人がいなくていきなり2人きりでした。第一印象は「イケメンだけど北山くんにはあまり似ていないな」と思いました。

私はバツイチで3人子持ちというだけでなく、佐賀にある実家の病院の後継者であり、姓を変えることもできなければ、佐賀から出ることも許されていません。正直、婚活市場ではマイナス要素しかありませんでした。

一方、彼は前妻との間に子どもがいましたが、前妻に親権を譲っており、一人暮らしを4年間続けていた状態でした。婚活もしていたけれど、バツイチと言うだけで門前払いされることが少なくなかったそうです。「子どもは大好きだから、子連れ大歓迎」と言ってくれました。しかし彼は大阪で薬局経営をしていて祖父母の姓を名乗っており、私と同様に、大阪から出ることも姓を変えることも難しいと言われました。

そんなわけで私は彼と「どちらも地元を離れられないなら、ご縁は無いのかも…」と思ったのですが、去り際に「また会いに来るね」と言われました。お見合いをするは初めてだったので「これは気に入られた、ということかしら」とよくわからなかったのですが、後日また本当に会いに来てくれました。

お見合いの日は子どもたちを託児所に預けていましたが、2回目から子連れで会うことにしました。長女は多少困惑した様子でしたが、彼は子ども好きということもあり、すぐに懐きました。長女が懐いたため「姉に倣え!」の妹達もすぐに懐きました。

「ところで会いに来てくれたという事は、私を気に入ってくれたのですか?」と聞くと「あなたは魅力的だけど、今後のことはどうなるかわからない。色々と難しいよね。2人の関係性をどうするかはゆっくり考えたい。」と言われました。

3回目は私が大阪に行きました。3人子連れで新幹線に乗るのは初めてのことでしたが、多忙な彼に毎回来てもらうのは申し訳ないと思って、挑戦しました。何とか大阪に到着後「夕飯は兄達家族と食べる約束をしているから」と連れて行かれた店になぜか彼の両親もいて、実質ご両親と初顔合わせになりました。

そんなこんなで大阪と佐賀を行き来するようになって1年ちょっと経った頃、私は妊娠しました。それまでも何回か結婚しようかと言う話が出ていたのだけれど、名前や居住地の問題がいつまでたっても平行線で「このままいくと結婚することはないな」と考えていたので、かなり動揺しました。が、彼に伝えると「本当に?じゃあ結婚しよう」と即答されて吹っ切れました。戸籍上は彼が姓を変更し、仕事上は旧姓利用としました。居住地は変わらないまま、週末婚(別居婚)という選択をしました。元号が変わるのを待って、昨年5月に入籍し、9月に出産して、現在に至ります。

振り返ってみると、周りの方に「規格外の結婚」という反応をされることが多かったなと感じています。まぁそんな言葉があるかどうかは知らないですけど、一般的には「一組の男女が、初婚同志で子をなし、一生一つ屋根の下で暮らす」のが規格内の結婚のようです。なので、それから外れる私達は時に困惑するほど「どうして一緒に住まないの?冷めてない?」などと驚かれることがあります。

週末婚と言うと「週末にしか会わなくても平気な冷めた夫婦」を思い浮かべられるのかもしれませんが、私達は「週末しか一緒にいられないことはわかっているのだけれど、それでも結婚したいと思うのが週末婚」だと思っています。

そんなわけで様々な理由で結婚を諦めている方にエールを送れたら…と思って書いてみました。

規格外の結婚も悪くないですよ♡

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