子どもの頃、父が私を知人に紹介する時に「うちの次女です。この子が私に一番意見して来る生意気な奴です…」と苦笑いしながら説明しているのを聞いてカチンと来ていたが、今考えると的確だった。
9月に復職してから「面会制限は感染症対策として有用だと思わない。むしろ認知症が進むとか、入院のストレスを増やすとか、デメリットの方が多いと思う。できるだけ早く面会は再開するべきだ。」という持論を父にぶつけては口論になっていた。
とは言え、まだ9月は8月の第二波騒動の余波で患者さんや家族にも不安が強く、無理かな…と我慢していたが、10月になると我ながら何かスイッチが入ってしまった…
「当院の役割をもっと客観的に考えよう。感染症指定病院と患者の行き来が多いからと言って、感染症指定病院の方針に合わせる必要はない。むしろ回復期病院で数ヶ月に渡りストレス無くリハビリを続けるための環境整備が大切だ。家屋調査もしない、試験外出も試験外泊もしないで、いきなり家に帰すのは、こちらも家族も不安が残る。」と連日わめいて家屋調査を勝ち取り、次は面会である。
「三密環境を作らず、最も省エネで面会を実現させるには居室でカーテンで仕切って面会ではないか。予約制は非効率だし、現場の負担が増えるだけ。ただし、治療に差し支えるので長時間面会には元々反対なので、1家族1人まで5分以内で部分的に解禁しよう。」と言い続けると「…10分くらいは良いと思うけど?」とまさかの父の方が甘い案を出してくれた。
まだ父以外にも各方面の調整が必要であるが、潮目は変わったな…という感じ。まだ色々準備が必要だが、なんとかなる…いや、なんとかするぞー!!!
よく「まりちゃんのお父さんって怖そうだけど、娘には甘いんでしょう?」と言われるのだが、正直私にはめちゃくちゃ厳しい。もうわけがわからないくらい怒られる。だが、おそらく「娘が好き勝手やっているように見える」のは、私が負けず嫌いで諦めが悪くてしつこいからである。父が根負けしてくれるのである。
それにしても…こんな娘いたらウザいだろうなーと思いながら、今日も父を論破するために勉強に励むのである。あらゆるカードを用意して、あの手この手で説得する。これはまたこれで、良い訓練になっていると思う。
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