I LOVE 保育園

育児あれこれ

高鳥修一さんはいつも真面目に公務に取り組まれていて、しっかりした考え方を発信されているので勉強させていただきたいとフォローしているのですが、なんかこの投稿にはモヤっとしてしまいました。


最初は自分が何にモヤっとしたのかわからなくて「私だって無償化以前から10時間預けてたけど…」と書いてシェアしただけでしたが、だんだん気になったことがクリアになってきたのでまとめて書くことにしました。


そもそも無償化とは

2019年10月から開始した3〜5歳児の保育無償化。給食代や通園バス代などは一部負担がありますが、無償化前よりもかなり自己負担額が減るなどの恩恵を受け、個人的には大変ありがたく思っています。

実は私はこの無償化開始前に、我が子がお世話になっていた保育園で「世の中は待機児童が出るなどの騒ぎな中、保育園で預かっていただき大変感謝しております。ですが、無償化になることで、今まで保育園を使わないでいた人達が保育園を希望する事態となり、これまでのように預かっていただけるのか不安です。どうしてこのような政策が通ったのでしょうか」という疑問を抱えていました。すると、保育園にいらした幼児教育の専門家の先生がこんなお話をしてくださいました。

世界的には先進国では義務教育の前倒しが行われています。幼児教育に力を入れることは先進国の常識です。幼児教育に力を入れることで、高等教育にお金をかけるよりも効果的に教育を高められるし、犯罪率は下がるし、人格形成にも大きな意義があります。国は長い将来を見据えて幼児教育の無償化に舵を切りました。これは義務教育の前倒しと理解しましょう。

私はこの話がとても腑に落ちました。同様の説明を書いた記事を見つけたので載せておきます。

日本は世界に比べ幼児教育後進国!ノーベル賞学者が教える6歳児までの教育の重要性
子供の脳は6歳までに大人の90%の大きさに到達するのをご存知ですか?また神経系も5歳までに80%の成長を遂げると言われています。つまり幼児期は、脳そして神経系の発達の著しい時期であり、この時期に吸収したことはその子供の軸となって教育が社会的結果へと繋がりやすいということが言えます。 近年、乳児保育に力を入れる保育園も増...

私は小さい頃からUNICEF(国連児童基金)を支援していますが、それはUNICEFが小さい子ども達を救おうとしているからです。病気でも何でも小さいうちに治すのが一番効率が良いからです。

「日本もついに、幼児教育にお金をかけて本腰を入れようとしているのか。素晴らしいこと!」と感動しました。でも教育って成果が上がるのに長い時間がかかるから、始めてすぐに「効果が上がらないから終了!」とかならないかな…とも心配していました。

そして4年後のいま「無償化の弊害」が「長時間預けることでキレやすくなる」なんて「は?」って驚きました。「いやだから、キレやすい子を減らすために早期幼児教育をやるのではないの?」と。「それは幼児教育の反省点ではなく、家庭が反省すべきことなの?」と。そして「たった4年で「誤り」と結論付けるようなものなの?」と。


11時間は長時間なのか?

私は全ての子が1歳になる前に保育園に預けて働いていました。子どもができてから当直は免除していただいているので、日中のフルタイムで9〜17時。子どもを8時半頃保育園に送って職場に向かい、17時半頃迎えに行くイメージではありますが、通園バスの時間帯が早かったり、仕事をなかなか抜けられなかったりすれば10時間くらいすぐ経ちます。でもそれは私が職住近接で、かつ保育園も近いから。家の近くの保育園に預けて、遠い職場に向かう人はもっと通勤に時間がかかりますから、11時間って特別長いわけでもないです。別にパート掛け持ちしなくても、すぐに達しそうな時間です。

女性が活躍する社会とか、役員の何割を女性に…とか掲げているのに、フルタイムで働く女性を責めるの?

私が多子育児できているのは保育園のおかげです

11時間預けたとして、3時間しか触れ合えない?

単純計算して、1日24時間だから13時間だよ?寝る前までに…って、この話し合いをした人達、子供達が「おやすみなさい」って言って寝て「おはよう」って起きるまでに何も起こらないと思ってる?

毎晩寝かしつけに苦戦し、夜泣きに付き合い、怖い夢を見たと言えば泣き止むまで相手をして、疲れて一緒に寝てしまって違和感で起きたら寝小便されて夜中から洗濯とか、もう日常茶飯事ですよ。それに保育園に預けるのは週5日くらい。土日祝はずっと一緒ですよ。3時間ってどういう計算?ねぇ、誰か教えて?

そして子どもが寝ている間に家事したり、自分の仕事や勉強したり、もうやることは無限にあるからほとんど眠れないのよね。あー、子供と一緒に寝てて、そんなこと知らない人の発想なのかしら?いいなー!羨ましい(苦笑)


母親には権利はないのか?

いや私、別に女性の権利ガーとか言わないけど、仕事以外のことをするのに子どもを預けるのはダメなの?保育の無償化の際に、幼稚園として預ける場合に勤務証明書とかいらなくなったけど、仕事でしか預けてはいけないの?

母親だって自分のために美容室に行きたいし、お買い物したいし、子連れでは行けない店でランチしたりしたいよ?それを仕事がオフの時にやってはいけないの?

私は仕事の途中の昼休みとかにダッシュで抜け出してランチ行ったりするから、それもアウトなのかしら。

でも世のお父様方って「仕事の付き合いだから」とかって妻に子ども預けて(丸投げして)夜中でも飲みに行くじゃん?なんで母は許されないかね…


保育園は労働対策なのか?

保育園ってどこでも同じとか思っていないよね?自分の子を安心して預けられる園を探して、信頼できる先生方や大好きなお友達と良好な関係を保ちつつ、預けることが誤りってなんなのかしら?

うちの三女は言葉が遅れてて随分苦労していますけれど、小児科の先生に相談に行った際にまず言われたことは「家族ともだけど、色々な人と触れ合う刺激が必要。保育園や幼稚園に入れると話せるようになる子は多いですよ」ということ。ただの労働対策ではありません。もっと保育園の意義を知って欲しいです。

愛をくれるのは家族だけじゃない。子どものことを気にかけて一緒になって育児してくれる保育園は本当に心強いパートナーです。

私の本棚に育児関連本がたくさんあると夫に驚かれたことがありますが、自分なりに勉強したところで、経験豊富な保育士さんには敵わないと思う毎日です。

手当たり次第乱読

ちなみにこの本の中で一番好きなのは『子どもはみんな問題児』ぐりとぐらの生みの親、中川李枝子さんの本です。

子どもはみんな問題児。 | 中川 李枝子 |本 | 通販 | Amazon
Amazonで中川 李枝子の子どもはみんな問題児。。アマゾンならポイント還元本が多数。中川 李枝子作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。また子どもはみんな問題児。もアマゾン配送商品なら通常配送無料。

その中で好きだったのかこのくだり

母と子はとにかく一緒にいればいい、というものではありません。

お仕事を持って働いているお母さんが時間を大切に有効に使っていることや、離れていてもいつも子どものことを思っていることは子どもも分かっています。

たとえ、一日のうちで一緒にいない時間のほうが長かったとしても、母と子の信頼関係はゆるぎません。

歩けるようになった子どもは、うちに閉じこもってなんかいられません。仲間同士で遊ばせることが大事です。

中川李枝子『子どもはみんな問題児』 二四時間、一緒にいることはないのよ

私これに救われました。だってずっと子どもと一緒にべったりいるのが苦痛だったから。離れる時間を作って、子どもなりの世界を作っていったことに逞しさを感じて嬉しかったです。


そんなこんなで、私がモヤっとしたことをまとめてみました。

まぁでも私は厚かましいからね、保育園にもかなりお世話になっているけど、ベビーシッターさんやお友達や家族に頼んで大人だけで外出とかもするもんね。舞台観劇は定期的にするし❤️ 子どもが起きる前にジョギングしに行くし、昼休みにプールで泳ぐこともある。

そうやって、仕事や育児や家事以外の自分の時間を持つことで、本業?の育児にも集中できると思います。実際に、保育園に預け始めてからの方が、自分の子が可愛く思えるようになりました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました