コロコロ話

COVID-19(新型コロナウイルス)
話し出すと止まらない…

新型コロナウイルスに関して、患者さんに限らず色々な人から色々なことを聞かれるようになって「あくまで私の意見ですが」と断りつつも話していたら「わかりやすい!」とか「なんか気が楽になった!」と言って頂くことが続いたので、自分の備忘録も兼ねて書きます。こんな意見の人もいるのね…と、気楽に読んでいただけたら嬉しいです。

Q 緊急事態宣言が出ましたが、延長しますよね?

A 一回目の緊急事態宣言は「勝負の2週間」と言っていたのに延び延びになって国民は疲れてしまいましたが、あれから一年近く経過して、色々とわかったことがあります。それは、どんな対策をしようとも、逆に全く対策しなくても、6週間以内に流行が収束すること。それは世界中どこでも例外なく統計学的に言えることです。今回の第三波と呼ばれるものは12月半ばから始まりましたから、1月末か2月頭には収束する可能性が高いと思います。だから延長しないと思います。

【追記】6週間で流行が収束すると考える根拠とした情報です。参考にしてください。

Q 家庭内感染が増えたのはどうしてですか?

A 国民全体がSTAY HOMEを守ったから、家以外での感染の機会が無いからではないですか?むしろ外の方が換気しているし、家では空気こもりやすいし…家庭内感染が増える条件は揃っていると思います。

Q 新型コロナウイルスの抗体検査を受けたら陽性と書かれていました。それってヤバいのでしょうか?

A 実は私は新型コロナウイルスの抗体検査の結果を見るのは初めてだったので「おおー!こんな風なのか!」とちょっとテンション上がりました㊙

見せていただいた結果はこちら

検査結果に添付していた解説はこちら

まぁ結論から言えば解説のままなんですけれど…

IgMとIgGと言うのは、どんな病原体に対しても、まず感染初期にIgMが上がって、その後に遅れてIgGが上がります。図を見てね。

そして2回目以降に感染した場合は、IgMは上がらなくてIgGだけが上がります。

あなたはIgM-IgG+だから、初感染からかなり時間が経っていることになります。

IgGはウイルスに感染するたびに上がるから、それでいわゆる「免疫が鍛えられる」状態になります。あなたはすでにIgG抗体を持っていて、今後感染したとしても、免疫が成立しているので、重症にはなる可能性は低いです。安心して日常生活を送ってください!!

せっかくIgGができても、ずっと無菌状態だと抗体は減っていくので、たまに感染して増やすくらいがちょうどいい。だから普通に生活しましょう!マスクを外して出歩くくらいのおおらかさで大丈夫だと思います!

【追記】これを読んだ方から「陰性だったけどヤバい?」と聞かれたので追記します。

もう少し詳しく説明すると、抗体検査は定性検査と定量検査があります。

定性検査…陽性(+)か陰性(-)かを決める

定量検査…抗体の数を数値化する

という違いがあります。

ここで問題になるのは、定性の陽性と判断するボーダーライン(カットオフ値)を定量のどこに設定するか…ということ。
たとえて言うと100点満点のテストがあって、60点を合格ラインにするか、80点を合格ラインにするか…みたいなこと。 今は80点を合格ラインにする場合が多いから多くの人が不合格(-)になるけど、もし60点を合格ラインに変更したら合格(+)になるかもしれない。だから陰性の場合も、カットオフ値を変えたら陽性になるかもしれない。もちろん本当に今まで一度も感染していないのかもしれません。

Q ワクチンは打ちますか?

A なまじ医学的な知識があるために、正直なところ改変RNAを自分の身体に入れると思うと「あんまり良い気持ちはしないな」という感覚があるのですが「ワクチンを接種しないと医療従事者は医療行為を行ってはいけない」という流れになるのであれば打ちます。私は医師として働き続けたいので、そのためであれば受け入れます。

他にも色々話しているけど、つい話し過ぎちゃうのでこのへんで。自分の白衣姿の写真を探していたら、本多健人くんが撮ってくれた懐かしい写真があったので拝借。これもう3年前なんや!なんかマスクしないで話していたのが懐かしい(笑)

吉原麻里氏│本多健人
本多健人は2006年以来、写真撮影を通じて皆さまから多様なニーズに応えてきました。 ホテル日航東京写真室に所属したのち、拠点を2012年に佐賀に移しました。報道機関、金融機関に在籍したのち独立。福岡、佐賀などを中心に撮影をてがけています。

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